2024年度理事長所信


【理事長所信】

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一般社団法人竹原青年会議所
2024年度理事長 藤川 裕員

『はじめに』

 皆さんは、竹原は好きですか? 私は、竹原が大好きです。
 小さい頃から豊かな自然の中や長い歴史を持つ町並み保存地区、たくさんのイベントやお祭りを行ってきた商店街などを遊び場にして、近隣の方々から可愛がってもらいながら楽しい思い出とともに育ってきました。
 2018年、竹原市に帰郷した私は「竹原市の為に何かしたい」と思っていました。そんな時、竹原青年会議所の存在を知り、諸先輩方からお誘いを受け、当時は賛助会員として入会し、賛助会員ながらに様々な経験をさせていただきました。
 私が正会員としての一歩を踏み出したのは、「わんぱく相撲」の再開を願う声と当時の鴨宮康仁理事長の熱い想いに感銘を受けたことです。
 しかし、1966年から続く竹原青年会議所は、私が正会員となった2021年、存続の危機に面しておりました。そこから新たなご縁を“つなぐ”ごとに私たちに仲間を引き寄せ、今年度は正会員11名でスタートを切ることができ、賛助会員にも経験豊富な会員が揃い、充実した環境で新たな一歩を踏み出せることを心から嬉しく想っています。
 これまでの諸先輩方が示してくれた足跡を辿り、今度は私たちが活気に溢れ、青年らしい姿勢で「奉仕」の精神をもって地域貢献を行い、青年経済人として個々が「修練」を積み上げながら成長し、互いに支え合い、励まし合うことで深い「友情」を築いていくことをお約束いたします。

『マルチスポーツの醸成につながるスポーツ事業の開催』

 スポーツにおいて、竹原市スポーツ協会には16団体が加盟し、約1,000名近い市民がスポーツ活動に熱心に取り組んでいます。地域の子どもからお年寄りまで幅広い年齢層がスポーツを通じて、スポーツから得られるスキルや経験、健康的で豊かな生活習慣を身に付けることで、竹原市の健康寿命の向上に寄与しているように見受けられます。
 しかし、こうして活動的な人々がいる一方で、存続が難しい団体やチームがあり統廃合が進んでいます。まだまだスポーツへの関心や参加を促せる可能性が残っていると私は確信しています。
 そこで、私は近年注目されている「マルチスポーツ」に着目し、子どもに限らず地域の皆さんに多様なスポーツとふれあう機会を提供することで、地域のスポーツ文化を守ることやスポーツ人口の増加を目指し、健康で豊かな生活を奨励して、スポーツへの関心や情熱とマルチスポーツの醸成を推進する事業を展開します。
 また、子どもの頃に多様なスポーツを経験することは、子どもたちの身体能力向上や他の競技への応用可能なスキルの獲得に役立ち、更には地域社会の活性化に貢献します。竹原青年会議所には、スポーツ経験豊富な会員が所属し、情熱をもってスポーツ関連事業を展開してきました。その実績や経験を活かして、各競技団体との連携を強化し、竹原市のスポーツ振興に“つなぐ”ような事業を展開します。

『地域発展につながる積極的なまちづくり活動』

 私は昨年、『たけはら夏まつり』に参加し、最後のゴミ拾いをしていると、一人の男の子が私たちの後ろでこう言いました。「こうやってゴミを拾ってくれる人がいるから、僕たちは花火が見れるんじゃね」と。その瞬間、私は深い感動を覚えました。また、同日に行われたサブ会場イベントに対する周りからの評価を耳にする中で、まちづくり事業の重要性を改めて実感させられました。
 私たちは、子どもの頃からのイベントやJC運動を通じて、感動体験や貴重な知識を積み重ねてきました。昨年から『中心市街地まちづくりワークショップ』や、『竹原未来のブランド戦略検討委員会』に竹原青年会議所会員も参加し、市の中心地域の変化や今後の竹原市のブランディング戦略に相対する中で、竹原青年会議所のまちづくりへの役割に気付きました。これまでの経験や知識を情報として行政や市民の方々と共有することで、地域の発展に“つなぐ”ことができる絶好の機会が巡ってきたと受け止めました。
 行政をはじめとする他団体との連携をより一層高め、青年経済人として積極的にまちづくり活動に参加し、地域の再活性化を目指します。眠っている地域資源を今一度見つめ直し、市民からのフィードバックを通じて地域が求めることを広く共有し、まちづくりの成果を最大化します。地域の魅力を高め、感動的な経験を提供するための事業展開を進め、竹原市の明るく豊かな未来を築くために情熱を注ぎ、価値ある事業を提供していきます。

『事業実施効果向上につなぐデジタルツールの導入』

 竹原青年会議所は、これまでDX(デジタルトランスフォーメーション)化の一環として、デジタルツールを積極的に活用し、組織力向上に注力してきました。しかし、日々進化するIT技術により新たなアプリケーションやツールが次々と登場しています。私たちも進化に適応し、より効果的なアプローチを模索する必要があります。
 竹原青年会議所としてのデジタルツールの導入には、セキュリティ対策や導入コストなどが課題となりますが、今後の活動において不可欠な要素であると捉えています。資料共有や利便性の向上を目指し、デジタルツールを積極的に活用することで、事業前後のアンケート調査やデータ分析を行いやすくし、事業実施効果を向上させることを目指します。

『情報とブランディングをつなぐ広報戦略部会の設置』

 昨年、総務活動としてホームページのリニューアル、ソーシャルメディア(フェイスブック、インスタグラム)への事業の告知や報告の投稿、そして地元メディアの協力を得てYouTubeへ事業動画のアップロードを行うなど、努力を重ね、私たちの運動に対する認知度の向上を目指してきました。現代社会では、情報は瞬時に拡散され、その影響力も大きくなっています。このような状況を踏まえ、情報発信には「一貫性」が必要だと思い、総務活動の一環として「広報戦略部会」を設けることにしました。
 広報戦略部会は、これまで総務が担ってきた広報を立案、実行することで、情報発信に一貫性を持たせ、情報の視認性を高め、私たちの運動に対する認知度の上昇を目指すために各委員会と連携を図ります。私たちの運動と地域の人々を“つなぐ”ような効果的な情報発信を行うことで、魅力的な形で情報を提供し、理解と支持を拡大していきます。

『団結力と賑わいを生み出し地域をつなぐ部会の継続』

 昨年から設置された「賑わい創出部会」を今年度も継続していきます。この部会は竹原青年会議所の団結力を強化し、会員同士の交流を通じて竹原青年会議所と地域社会との連携を深め、賑わいを生み出しながら新しいアイデアを発見し、個々の想いを共有して友情を育むことに貢献します。同時に地域経済への貢献も期待できます。
 賑わいのある場所は人々を引き寄せます。この部会の活動は竹原青年会議所を魅力的な組織に成長させ、自発的な参加を促し、新しい会員を受け入れる環境を整えます。

『持続的な組織の成長につながる会員拡充方針』

 竹原青年会議所は、常に新しい才能を求めています。将来、経験豊富な会員が卒業していくことや近い将来、ブロック事業が竹原青年会議所に回ってくる可能性のことを考えると、新しい会員の受け入れは不可欠です。このような状況を鑑み、新しい人材を積極的に受け入れ、共に未来を切り開いていきます。2021年には4名、2023年には3名の新入会員を迎え、その度に新しい仲間が竹原青年会議所に新しい風を吹き込み活気を与えてきました。
 未来を担う新しいリーダーを迎えるため、組織全体での連携と協力を一層強化します。明確なターゲットを設定し、会員候補者が何に興味関心を持ち、どんな価値観を大切にしているかを把握し疑問や不安を解消できるような効果的なコミュニケーション戦略を展開します。会員数の拡大が活動の幅を広げ、組織全体の「拡充」を目指します。

『最後に』

 私のJC運動の目標の一つに「わんぱく相撲女子全国大会誘致」を目指しています。この大会は現在、地方を巡回し各地の青年会議所主導の下に開催されています。
 広島県内で相撲という伝統文化が強く根付いている竹原市を『相撲といえば竹原市』と言われるように、まちおこしへとつなげたい。という想いから竹原わんぱく相撲実行委員会の立ち上げを図り、今年度も「つなぐ!わんぱく相撲竹原場所広島県大会」の開催を目指してまいります。
 私は2020年11月末に行われた湯崎県知事との「ひろしまビジョン意見交換会」の中でも「相撲を竹原の宝に!」として意見を述べさせていただきました。その当時から想い変わらずにいることからも今年度の竹原青年会議所のスローガンにも据えさせていただきました。
 また、私たちがJAYCEEとして活動できるのは、40歳という年齢の制限があります。人生の中で、長いようで短い、そんな一時(ひととき)をJC運動に注ぎ込むことはとても大変なことです。だからこそ、竹原市の未来を明るく照らす花火を創造し打ち上げる、その瞬間(ひととき)を会員ひとり一人が楽しんでくれることを願っています。
 2026年には、竹原青年会議所は創立60周年を迎えます。その時に向けて“竹原青年会議所”は一丸となって力を合わせて邁進してまいります。どうぞ引き続き私たちの運動を温かく見守っていただければ幸いです。

【2024年 基本方針】

  1. マルチスポーツの醸成につながるスポーツ事業の開催
  2. 地域発展につながる積極的なまちづくり活動
  3. 事業実施効果向上につなぐデジタルツールの導入
  4. 情報とブランディングをつなぐ広報戦略部会の設置
  5. 団結力と賑わいを生み出し地域をつなぐ部会の継続
  6. 持続的な組織の成長につながる会員拡充方針
  7. 会員・家族との親睦事業の開催
  8. 組織の運営とコストの適正化
  9. 広島ブロックゴルフ大会の成功
  10. 広島ブロック協議会や他LOMとの連携
  11. 広島ブロック事業への積極的な参加
  12. わんぱく相撲実行委員会の拡充
  13. つなぐ!わんぱく相撲竹原場所広島県大会の開催
  14. 創立60周年に向けた気運の醸成